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空に色鮮やかな雲がたなびき・・・岩殿寺  

山門
2013092104.jpg本堂7
相模国三浦郡久野谷村(神奈川県逗子市久木)海前山護国院岩殿寺(現在は海雲山岩殿寺)の由来は、今からおよそ千三百年もの昔、大和の国(奈良県)の長谷寺の開山、徳道上人(656~735)がこの地に下向されたときに始まる。
徳道上人がこの地の近くまでこられたとき、空に色鮮やかな雲がたなびき地上からは一筋の光がその雲に突き入るのを見た。上人がその光の出所をお探しになると、そこにはひときわ高く聳える奇岩の峰があり、三方に屏風のような岩がそば立ち、中央は平らで絨緞のような苔が生えていた。
上人は「ここは清浄無塵の禅窟なり」としてそこに禅床をつくり、坐して勧請された。夜も深まり三更にいたるころ、いずこからともなく十一面観音陀羅尼を唱える声が三方の岩々にこだましつつ聞こえてきた。
不思議なこともあるものだと思いながら更に上人が陀羅尼を念誦し続けていると、一方の岩肌に光明が降り注ぎ、十一面観音のお姿が浮かびあがった。そのとき麓より一人の老翁が登り来て、ともにその尊容を拝した。そして上人に向かって申すに「ここは大悲垂応の霊堂です。。私はそのお姿を拝しており、ずっとその尊容をお守りして久しくなります。この地は花を祭る山です。どうか万民のためのよき霊場を作ってやってください」と語り終えると、老翁はかき消すように姿を消してしまった。
上人は、今の老翁こそ熊野権現の化身に違いないと感じ、そこで木を伐り石を積んで社を構え、仏城興隆の鎮守として祀られた。そして、麓の村人たちに「この山はのちに大悲の浄刹になるであろう」と説いて大和の国に帰られた。 
その数年後行基菩薩(668~749)がこの地を訪ねたところ、やはり同じように瑞光をみてこの嶺に登り、大悲者の影向をみたこと徳道上人のそれと同じであった。
行基菩薩は十一面観音の尊像をイワに彫り、この地を永く青門利生の霊場とされた。この寺が徳道上人、行基菩薩を開基とするのはその由縁による。
当山大悲殿(観音堂)よりは、近くは相模湾に面した逗子の海を、また遠くは三浦半島はもとより、伊豆・房総の半島を一望できる絶景の地であることから。山号を海前山(現在は海雲山)」また、岩窟が自然の殿堂のようであったので寺号を「岩殿寺」としたといわれる。
正暦元年(990)三月十七日花山法皇が来山され、御自身導師となられて百僧供養御法要を営まれた。従僧は仏眼上人、弁光僧正、良窓上人、元蜜上人、伝光僧都、満願上人、威光上人であった。
承安四年(1174)四月十八日後白河法皇が来山され、ここを坂東三十三ヶ所第二番の霊場にお定めになった。
また、源頼朝公が伊豆の蛭ヶ小島で不遇の日々を送っていた頃、当寺の本尊を篤く信仰し、平家追討の石橋山の合戦での敗戦のおりには当山の観音様が船頭に姿を変えて海路房州(千葉県)まで案内し、無事に護り導くやいなや、たちまちのうちに観世音の妙容をあらわして三浦に飛び去ったとという伝説がある。
やがて鎌倉幕府のじだいになると、頼朝公は毎月欠かさず参詣され、朱印地を寄進された。
当時の記録として、文治三年(1187)に頼朝公の姫が参詣。承元三年(1209)には三代将軍実朝公が参詣されたとある。時代は下って、将軍徳川家康公は代官長谷川長綱に命じて境内の整備と田畑山林、諸堂宇の充実をはかられた。
出典  曹洞宗 海雲山岩殿寺発行の栞から
2013092107.jpg観音堂(大悲殿)
2013092108.jpg奥の院2013092106.jpg弘法大師が彫られたという爪彫り地蔵

横須賀市の爪彫り地蔵はこちらからリンクしています


そのほか、八角堂、三昧堂、神社、泉鏡花の池等、見るところがいっぱいあります。

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